2021年10月27日

「ケーキの切れない非行少年たち」新潮社 宮口幸治原作 鈴木マサカズ漫画

漫画バージョンを読みました。
実際の少年院やそこに入っている子たちを見たことがないので、イラストがあった方が、よりイメージがわくのかなと思いまして。

職場のいじめやハラスメントなどの労働問題解決や、ネットの誹謗中傷解決の仕事をしていると、

加害者の言動が全く理解できない

ことがよくありますが、これを読んで、

ああ、そういうことかもしれない

と思いました。

非行少年と、職場やネット上の加害者に共通点があることに気づきました。

ドコモ提供自分が犯した罪の重さが理解できなく、他人事のように話す非行少年
ドコモポイント大変なことをしてしまったという意識のない、ハラスメント加害者

ドコモ提供ミニスカートを履いて挑発しているから、痴漢にあっても仕方ないと言う、性犯罪の加害者
ドコモポイント仕事ができないから暴力で指導したのは仕方ないと言う、パワハラ加害者

ドコモ提供通りすがりに笑われた、馬鹿にされたと思った非行少女
ドコモポイント自分のことを馬鹿にした書き込みをされたと言う、ネットの誹謗中傷加害者

などなど。

子どもなのか大人なのかは関係なく、共通しているんじゃないかと思います。

考え方の特徴、癖として、

自分の言動は、相手がきっかけを作った
だから、自分の暴力・暴言は仕方のないことだ


なんです。

(。´・ω・)ん?あれ?

程度の差はあれ、誰しもこういう考えになったことはあるか…

けど、暴力をふるったり、暴言をはかないよ

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面談をした非行少年に、「ケーキを等分にできない」子が多いことに気づく、原作の児童精神科医の先生。
IQが低すぎるわけではなく、少しだけ低い、一定数いる、ちょっとコミュニケーションが取れなくて生きづらさを感じている子。
質問をしても、質問の回答ではない答えが返ってくる。でも、会話はできる。
勉強はできないけど、読み書きはできる。

気づかれにくく、行き場を失っている

グレーゾーン。

行動が遅くて親から虐待を受け、ちょっと変わった子だから学校ではいじめられ、極度に自己肯定感が低い。
だから、優しく声をかけてくれる人を信じてしまって、犯罪の片棒を担いでしまう。
自分を表現したり、相手に伝えることがとても苦手だから、キレやすい⇒殺人や放火や暴力

私が見てきた、ハラスメント加害者や、ネットの誹謗中傷加害者も、

実は気が小さく、自分の評価を気にし、上の立場の人にはヘコヘコする
ネットや職場という狭い世界で、自分がすごくなったと勘違いする

被害者がいることなので、加害者を全面的に擁護するわけにはいかないけれど、言いたいのは、

加害者にも原因があるのなら、加害者が増えないような社会を作らないと、被害者も減らない

大人の世界の、ハラスメント加害者や、ネットの誹謗中傷加害者にも、いろいろなタイプがいるけれど、

一定数、ケーキの切れない大人がいるのだということを知った。

労働相談やカウンセリングの仕事をしている人には是非、読んでほしい本です。

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posted by 須田美貴 at 16:54| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめ本