2014年10月29日

あっせん代理としての直接交渉

阪神の応援やら出張やらで10日以上もあいてしまいましたあせあせ(飛び散る汗)

前回と前々回、あっせんについて書きました→これこれ

今日は、あっせん代理を受任し、会社側と直接交渉をするときのお話です。

直接交渉といっても話し合いですわーい(嬉しい顔)

だから、けんか腰になったり、怒鳴りあったり、ドラマのワンシーンにありそうな、団体交渉で労使が衝突する、そんな空気は私の場合はありません(^_^;)
ほかの方はどうなんだろう?あんまり喧嘩腰になる話は聞きませんが・・・

会社側の社労士がすっごい攻撃的っていうのはあったけどね(^_^;)

あっせんを拒否っていないということは、会社側だって早く解決したいんだろうし、
たいていは、受け入れ態勢ですわーい(嬉しい顔)

顧問弁護士の方も、あっせんは拒否らないようにとアドバイスしている人が多いみたいです。
労基署の相談員(監督官ではなく相談員です)には、
「あっせんは応じる義務がないし、会社側は裁判に持ち込もうとするからオススメじゃない」
なんて言う人がいますが、ちゃんとした顧問弁護士がついている会社は応じてくれると思いますよ

前置きはこのくらいにして、直接交渉の内容ね。

まず、私一人で行くか、本人も行くかですが、本人が行きたいなら行って、行きたくないなら私一人で行きます。普通は行きたくないと言うので私一人です。

特定社労士の研修を受けていると、すごい法律論でやりあうのをイメージするでしょ。

全然違いますexclamation×2

私の場合は、いきなり法律の話はしません。
法律の話なら直接交渉でやらなくてもいいと思うのよね、既に労働者本人が書面で請求していたりするし。
それで解決しないからあっせんやるんでしょ。

法律の前に、労働問題って意外に双方気持ちの問題から始まっていることが多いのよね・・・
だからこそ、あっせんはいいと思いますね。

労働者も社長さんも言いたいことってあるでしょう。
答弁書に書けないような・・・(^_^;)

例えば・・・

言うこと聞かないし生意気なことばかり言うから給料さ下げたんだどんっ(衝撃)

とかね(^_^;)

そういうお話も直接交渉の場ではできます(^-^)
社長さんも言っちゃってくださーいわーい(嬉しい顔)

最初はね、もちろんお互いに構えていて探り合いですが、数分すると、
「この際ぶっちゃけトークしません?」
って社長さんから言ってくれたり( ´∀`)

だから私の場合はわりと、笑いアリだったり、和やかムードも多いですよわーい(嬉しい顔)

社長さんじゃなくて役員の方だったりすると、
「○○君には悪かったけど、私も家族がいるもんで、年齢的にもここ辞められないし・・・」
なんて本音トークすることも(;_;)

ここで、産業カウンセラーの資格を持っていてよかったなあと思いますハートたち(複数ハート)

なんでこうなっちゃったのか、ぶっちゃけトークしてもらうことで歩み寄れるものです(^-^)

まずは社長さんにも思う存分喋ってもらってスッキリしてから、さて、どうします?
社長さんも大変だけどね、でも、生意気なことばかり言うからってお給料下げたらダメなんですよ〜(´・ω・`)下げた分返して欲しいんですよ。
私の場合はこんな感じですわーい(嬉しい顔)

人それぞれでしょうけど。

特定社労士の年齢、性別、経験によってスタイルはそれぞれ。
自分の経験や個性を活かしてできる仕事でもあるんですよね〜、特定社労士の仕事はぴかぴか(新しい)

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2014年10月17日

あっせん当日

前回、あっせんがおすすめの理由を書きました→これ

今日は、あっせん当日の流れや雰囲気について。
あっせんは、労働局と社労士会などの民間がやっているものがあるのですが、今回は労働局について。
都道府県によってやり方が少し違うところがあるかもしれませんので、東京労働局について書きますね。

九段下にある東京労働局に入ると、警備員さんがエレベーターホールの前で「要件は?」とか「どちらに行かれます?」と聞くのでちょっと緊張しちゃうかもしれませんが、不審者排除のためですので堂々と、
「14階の労働局です」と言って通ってください。

あっせんの日時(あっせん期日と言います)が決まると案内が郵送されてきますので(普通郵便なのでダイレクトメールと間違って捨ててしまわないようにexclamation)、そこに記載されている窓口(総合労働相談コーナー)に行きます。
窓口に人はいないので、呼び鈴を押します。

「本日○時からのあっせんで参りました○○です」と挨拶をすると、待機室(といってもパーテーションで区切られたブース)に案内されます。

このブース、なんと、相席(゚o゚;;

会社も事件も違う知らない人(労働者側と会社側が一緒になることはありません)と一緒になりますが、リラックスのために世間話とかしていてもOKですわーい(嬉しい顔)
黙って席を囲んでいる方が変なので、私は「今日も暑いですね」なんて話したりしていますわーい(嬉しい顔)

緊張すると喉が渇くので、飲み物は持参したほうがいいと思います。

もちろん、お茶とか出てきませんexclamation×2

時間になり呼ばれると別室に案内されます。
ここで初めてあっせん委員と対面します。代理人になった社労士の人はご挨拶で名刺を渡したほうがいいかな〜。
労働局の担当者、あっせん委員、自分、の三者で「本日はよろしくお願いいたします」って感じで始まります。
この時会社側は別室で待機しています。
あっせんというシステムは、会社側と労働者側が顔を合わせることはないんです。
これもおすすめ理由の一つわーい(嬉しい顔)

あっせん委員に事件の経緯や、どんな解決を望んでいるかなど聞かれます。
「会社側が値切ってきたらどこまで落とせる?」なんてことも聞かれますので、あらかじめ決めておきましょう。
この場で考え込むと長引きます台風
代理人の社労士はこのあたり事前に本人と話し合ってわかりやすくまとめておくと、あっせん委員に非常に喜ばれますひらめき

一通り話したら、「では交替です」と言われて先ほどの待機室に戻ります。
次は会社側が同じように聞き取りされるのです。

この繰り返し。

待機室に戻って相席のメンバーに「あら早いね〜」とか声をかけられたりわーい(嬉しい顔)
だからちょっと世間話なんかで打ち解けておくと待機室に戻る楽しみもありますわーい(嬉しい顔)

会社側、労働者側が交替交替で話をし、折り合いが付いたところで合意書にサインします。
サインするときも別々に呼ばれますので、お互いが顔を合わすことはありません。

ここまでの時間、早ければ1時間ちょっと、長ければ3〜4時間です。

早く終わらせる秘訣?

(。-∀-)(。-∀-)(。-∀-)ウフフ

社労士でも特定社労士という資格を持っている人はあっせんの代理ができます。
当日同席したり、本人の代わりに出席できるだけでなく、

事前に会社側と交渉することができますexclamation×2

ただし、事前の交渉で和解合意書にサインすることは弁護士でなければできないので、社労士はあくまでも、

当日のための打ち合わせ

です。

しかしこれが当日早く終わらせる秘訣なのですね〜〜〜わーい(嬉しい顔)

ここで会社側がどんな気持ちなのか、どんな解決を望んでいるのか、そしてこちらの気持ち、望む解決などをじっくり話せるので、

「じゃあ当日もこういう話であっせん委員に伝えましょうね、当日もよろしくお願いしますm(_ _)m」

という感じなので、当日はもう台本ができているから早いというわけなんです手(チョキ)

おっと(^_^;)最後は特定社労士の宣伝になっちゃいました(^_^;)

次回は、この事前交渉のお話をしますね。

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2014年10月16日

労働問題の解決に、あっせん おすすめです

あっせんという制度はあまり馴染みがない人が多く、「なんだ?何かをあっせんしてくれるのか?」と思われる人が多いようです。

だから、労働問題が起きたら裁判しかないexclamation×2
と思って、ほかの解決方法を調べずに会社を訴えてしまう人もいるようです。

う〜〜〜ん(ーー;)裁判という選択肢がふさわしいかどうかは専門家に確認したほうがいいんだけどなあ(ーー;)

で、あっせんってなんなのか?
それを説明していると長文になってしまうので、「あっせん」で検索してみてください(^_^;)
多くの社労士がホームページやブログで書いていますから。

私は、あっせんの代理を業務としてやっているので、肌で感じたことを書きたいと思います。

先日、相談者の方が「労基署の相談員に“あっせんは法的拘束力がないし、会社も気分を悪くするからおすすめじゃない”と言われました」と言うんですねΣ(゚д゚lll)

どんな相談員なんじゃどんっ(衝撃)
私の経験上、この方の問題はあっせんがふさわしいと思ったのですが、この相談員はなんてことを言うんですかねどんっ(衝撃)
相手が気分を悪くするって・・・いきなり会社を訴えたほうが気分悪くしますよexclamation×2
※相談員=監督官と思われている方が多いですが、違いますよ

私があっせんをおすすめする理由は、
お互いの歩み寄りで、互いに納得した形で解決できる
からです黒ハート

ちょっとわかりにくいと思うので、裁判と比較してみましょう。

裁判は、お互いが言い分を主張して、それを元に裁判官が判決をくだしますね。
負ける可能性もあります。
そして、金額も裁判官が決めます。
勝ったのに、えーーーexclamationこんな安い金額は嫌だもうやだ〜(悲しい顔)という可能性もあります。

それに対してあっせんは、勝ち負けや金額を言い渡されるというシステムではありません。
お互い主張し合うところは裁判と同じですが、勝ち負けではなく、
じゃあ、これくらいで折り合いをつけようか、それでいい?
って感じですわーい(嬉しい顔)

「会社も悪かったけど、君にも落ち度はあったよね、だから半分のところで仲直りしましょ」とか、
「請求金額はわかるけど、経営厳しくて払えないんだよ、ごめんするから半額でいい?」とか、
「わかったよ、全部払うから縁を切ろう」とか、

ケースバイケースで、それを自分たちで決められるというものなんです。

決まらない場合は打ち切りと言って終了になりますがふらふら

「解決できませんでした、終了〜」にならないように、あっせん委員という専門家や、代理人である社会保険労務士がうま〜〜〜く話をするんですわーい(嬉しい顔)

だから、あっせんの場はそんなにピリピリしていないし、リラックスして話せることが多いですよハートたち(複数ハート)

次回はあっせん当日がどんな感じなのか書きますね。

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posted by 須田美貴 at 11:25| Comment(0) | TrackBack(0) | あっせん・特定社労士

2014年10月08日

たまたま今の時代に生きているという確率も

事務所でファイリング作業終了exclamation
なんて、仕事を公開するのはセンスがないとかいつも言っている私もたまには書いてみます(;´∀`)

過去の相談者の資料をファイリングしていました。
あっせんで解決、裁判に発展したので弁護士に依頼、労基署による是正、数回の相談で終了・・・いろんな解決があったなあとアルバムを見るような感じで思い出に浸っていました(^-^)

解決することが目的なんだけど、最終的には、
元気に職業人生を送れるようになってほしい
という気持ちで、

次の一歩を踏み出せるお手伝いができればと思っています。



以前、出会う確率というブログを書きました→これ

私のざっくりとした計算では、出会いは、
世界中にお友達がいる人なら0.00004%、日本国内だけなら0.002%の確率になりました。

でも、これは今の時代に生きているという確率は含めていません。
人類が誕生して現在まで1〜2万年あるとしたら、たまたまこの時代に生まれて出会うのには100分の1か200分の1くらい確率が低くなるよね〜(人生100年としたら)。

国内だけでも0.00002%の確率という超超超貴重な出会いexclamation×2

だから人と接する仕事、好きです。
人生で出会った人で思い出すのは、学校の先生、習い事の先生、友達、先輩後輩、同僚・・・
接する時間が長い人と、自分の人生に影響を与えた人は思い出しやすいよね。

解雇されたとか賃金未払とか、私との出会いのきっかけはあんまりいいものじゃないんだけど、何十年か経って、あんなこともあったなあと思い出してもらえるように仕事をしたいなあと思うんですね〜(´∀`)

ということで、労働者支援の仕事ってやりがいあるよ〜〜〜わーい(嬉しい顔)わーい(嬉しい顔)わーい(嬉しい顔)

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posted by 須田美貴 at 10:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 労働者側社労士

2014年10月07日

すだみきのきみだすNo.2〜内藤佑さん ご報告

遅くなりましたが、すだみきのきみだすNo.2のご報告ですわーい(嬉しい顔)

今回は、元警察官で非行少年のカウンセリングをしている内藤佑さんでした。
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今回も渋谷のクロスタワー32階で夜景を見ながら〜三日月
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参加者の方からも質問がありましたので、まずは、どうして私と内藤さんが知り合ったのかという話から・・・
労働問題の専門家と元警察官って、どう考えても接点が謎ですよね(。-∀-)
私はおまわりさんにお世話になったことは、シートベルト締め忘れとか、車上荒らしにあったとか、そんな時くらいなので、暴走族担当だった内藤さんが現役の時はお世話になっておりませんexclamation×2
合コンとか街コンでもありません(;´∀`)

そして、警察を辞めて独立したお話に。
ザ・組織という職場でのあれこれ。

やっぱりね、民間企業も組織であることには変わりないんだから、警察や自衛隊ほどではなくてもいいけど、ある程度の統制は必要だと感じたわたくしです。

現在のお仕事内容もお話いただき、更生した少年たちが大人になって一緒に飲んだ話など、あたたかい気持ちになりました

印象に残ったお話はたくさんあるんだけど、その中から3つご紹介。

1自分が変わらないとダメexclamation
子供が非行に走ってしまったという親。
なんとか更生してほしい、子供にこうなって欲しい・・・
私も親なのでその気持ちはよくわかります。
しかし、まずは親から変わらないと。

これは親子関係だけじゃなくて、会社でも友人関係でも恋愛でも夫婦でもそうですね(反省たらーっ(汗)
相手にこうなって欲しいと思うなら、まずは自分から変わることです。

2誰かのせいにしていたらダメexclamation

毒親の話になったんです。今、流行のキーワードですね。
でも、毒親っていわれるタイプの親でも一生懸命に決まっているんです。
だからね、親のせいでこんな人生になったんだ(`_´)じゃなくて、それを選んだのは自分でしょ、人のせいにしないexclamation
失敗を人のせいにすると楽ですよ。
この学校に行けって言われたから、この会社に入れって言われたから、辞めた方がいいって言われたから・・・
でも、人のせいにしていたら自分自身変われないです。(すごく反省たらーっ(汗)

3相手を信じることexclamation
補導された少年が明らかに嘘をついているとわかっていても、少年の言うことを信じて接していたそう。(嘘だとわかっているので信じている素振りをすることも必要)。
これをね、最初から「お前嘘だろexclamation」って言うのは簡単ですよ。
でも、信頼関係はそこで閉店ガラガラです失恋
最終的には、少年の方から「嘘でしたごめんなさい」ってなるそうです。
子供との接し方、夫婦、友達、恋人、上司部下・・・なんでもまずは相手を信じることですね(とっても反省たらーっ(汗))。

すごく勉強になりました。

セミナー後のビールも楽しかったですビールビールビール

内藤佑さん、ありがとうございました!!

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